4. 新作
これは世間とずれている私のブログです。
新しい絵を載せたいと思っていたのですが、なかなか思ったように描けず、散々描き直しました。できるだけ格好良く描こうと思うと余計に描けなくなりますね。
しばらくブログがストップしていたので、まるで3日坊主のようになってしまいました。でもペースとしては常にこんな感じだと思います。
今日は井伏鱒二さんの小説集「かきつばた・無心状」の中にある14ページほどの短編小説
「表札」についての感想を書きたいと思います。
以下、鱒二さんと表記させていただきます。ご了承ください。
私はこの小説の主人公のモデルは鱒二さんご本人だと思って読んでいます。場所も荻窪なので、作品の内容からしても現実にこの小説に近いことがあったのかもしれません。
小説は、主人公である「私」の家にいるお手伝いの女の子が他家の器物を盗んだところを見たので話をつけたいという男の電話から始まります。
「私」はよそのうちの器物を盗むような娘ではないとわかってはいるけれども、その不吉な電話を無視することはできず男の指定した場所に出かけて行く…という内容です。
こうして書くと争い事の小説のように感じますが、「私」とお手伝いの女の子のやりとりがとても微笑ましくコメディー要素のある作品です。
私はこの小説のような「主人公がほぼ鱒二さん本人」の作品がとても好きです。
繰り返し読むたびに不思議と面白さが増していきます。このブログを読んで、鱒二さんに興味を持った方がいましたら大変嬉しいです。
では今日はこの辺で失礼します。
ありがとうございました。